札幌にある高齢者向け分譲マンションを購入希望の方から、住宅金融支援機構の「高齢者向け返済特例制度」が使えるかどうか、問い合わせがありました。この融資は、満60歳以上の高齢者が自ら居住する住宅に、バリアフリー工事または耐震改修工事を施すリフォームを行う場合に利用できるもの。その特徴は大きく分けて4つあります。
①返済期間を申込本人(連帯債務者を含む)の死亡時までとすること
②毎月の返済は利息のみとし、元金は申込本人(連帯債務者を含む)が亡くなったときに一括返済(相続人が一括返済するか、あらかじめ担保提供された土地や建物を売却)する
③融資限度額は1000万円
④高齢者居住支援センターが連帯保証人
あくまでも、バリアフリー工事または耐震改修工事を行う場合の融資になりますが、ごくごくまれに、購入でも使えることがあるのです。住宅金融支援機構のまちづくり融資の対象となる事業(再開発など)により建設された住宅なら、この制度を利用することができます。例えば、京都の高齢者向けマンションである「ウィズフィール京都山科」は、この融資の対象物件のようですね。
問い合わせいただいた方が希望されているマンションは、残念ながら、まちづくり融資の対象となる事業として建設された物件ではありませんでした。不足分をどう準備するか、一般の住宅ローンが組めるのかどうか、あらためて検討しなければなりませんね。住宅金融支援機構の方とお話させていただきましたが、この融資の対象物件かどうか、デベロッパーや販売業者に聞いてもわからないこともあるようです。対象物件かどうかは、住宅金融支援機構「高齢者向け返済特例制度についてのご相談窓口」にお問い合わせいただいても良いようですよ。
2011年11月29日