身の丈にあった住宅ローン返済額、どう決める?
マンションの広告の中には、「家賃並みの金額で住宅ローンが組める!」と記載されているものもありますが、ローンだけ負担すれば良いというわけではありません。マイホームを持つと、土地や建物の固定資産税を納めなくてはなりません。マンションの場合ですと、エレベーターやエントランスなどの共用部分の管理費、将来の修繕に備える修繕積立金が必要になります。戸建ての場合でも、10〜15年に1度くらいは屋根の修繕、壁の塗り替えなどが必要になってくるので、その費用も準備しなければならないですね。ですから、家賃並みの金額でマイホームが持てるわけではないのです。
では、毎月の返済額はどう設定したら良いのでしょうか。まず、「現在の家賃額」と「マイホーム取得のため、1年間に積み立てている金額」を合計します。そこから、「マイホーム取得後にかかる費用(固定資産税・管理費・修繕積立金など)」を差し引き、12で割って1か月分の金額を割り出します。
しかし、将来にかかる様々な費用も考えておかねばなりません。子育て世帯なら進学費。そして、老後の生活資金は誰もが必要となるお金です。年間にどのくらいのペースで準備すべきか目標をきちんと決め、それを考慮して返済額を設定しましょう。
現在の家賃が月10万円(年120万円)①、マイホームのための積立が年100万円②、マイホーム取得後にかかる費用が年50万円③、将来のための貯蓄が年60万円④の場合でみていきましょう。
220万円(①+②)−110万円(③+④)=110万円
となるので、月々のローン返済額は91000円までとなります。
ちなみに、この返済額でどのくらいローンが組めるかというと、金利2%・30年返済で2450万円。2600万円の物件なら150万円の頭金が必要となります。返済額、金利、返済年数から割り出したおおよその借入額を下記に載せておりますので、参考にしてみてください。
返済計画に無理があると、暮らしに余裕がなくなります。将来のことも考えながら、身の丈にあった返済プランを立てるようにしましょう。
2014年5月13日
■おおよその借入額 (元利均等返済)
金利・返済年数 | |||||
毎月返済額 | 金利 | 15年 | 20年 | 25年 | 30年 |
10万円(年120万円) | 1% | 1663万円 | 2165万円 | 2642万円 | 3096万円 |
2% | 1541万円 | 1962万円 | 2342万円 | 2687万円 | |
3% | 1432万円 | 1785万円 | 2089万円 | 2352万円 | |
11万円(年132万円) | 1% | 1830万円 | 2382万円 | 2907万円 | 3406万円 |
2% | 1696万円 | 2158万円 | 2577万円 | 2956万円 | |
3% | 1575万円 | 1963万円 | 2298万円 | 2587万円 | |
12万円(年144万円) | 1% | 1996万円 | 2598万円 | 3171万円 | 3716万円 |
2% | 1850万円 | 2354万円 | 2811万円 | 3225万円 | |
3% | 1719万円 | 2142万円 | 2507万円 | 2822万円 |