がんライフを理解しよう
平成28年12月に、がん対策基本法が改正され、がん教育に関する条文があらたに盛り込まれました。学習指導要領(体育編・保健体育編)にも記載があるため、授業で「がん教育」に取り組んでいるところもあることでしょう。
国立がん研究センターの推計(平成27年)によると、親ががん患者である18歳未満の子どもの総数は約8万7千人に上り、親のがんは、子どもにとっても深刻な問題となります。
親ががんになったら・・・お金や看病のために
「進学をあきらめなければならないだろうな・・」
「学校を辞めなければならないだろうな・・」
こんなふうに、夢をあきらめてほしくないと思っています。
がん患者やその家族を含めて、皆が暮らしやすい社会を作っていくためにも、生徒達はがんについて、正しく理解することが重要です。
使用する教材は、一般社団法人がんライフアドバイザー協会「がん晴れる道しるべ」
※大阪府がん対策基金の補助金を活用して作成されたものです。
特別活動の授業や、総合的な学習の時間などで、授業2時間分いただくことができれば・・と思っています。
ワークを使って、アクティブ・ラーニング授業を行います。
- がんの現状
- がんの治療法
- 患者の悩みと家族の想い(ワーク)
- 家計の変化と治療費
- 社会保障制度や生命保険
ワークでは、実例を元に、まずは「患者の悩み」を理解していきます。
そのうえで、もしも家族ががんになった場合の
自分の家族に対する想い
自分ができるサポート
この2つを書き込んでいきます。
まずは個人考察の後、グループワークで共有していきます。
【ある専門学校の場合】
様々な事情から、グループワークはしませんでした。
その代わり、「自分の家族に対する想い」と「自分ができるサポート」について、まずは自分の考えをワークに書き込み、「これは!」というものを付箋に書き、黒板に貼ってもらいました。
付箋を見て、様々な意見を講師が伝えるだけでも、学生達の学びになったのではないかなと思います。
ぜひ、中学生や高校生のうちから学んでいただきたい内容であると思っています。専門学校生、大学生にとっても、「がんと就労」について考え、自身の就職活動などに生かしていただきたいと思っています。